メンタルについて

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「ラウンド中の心構え」

ゴルフはメンタルのスポーツと言われますが
その通りだと思います。

「朝一のティーショットが一番緊張する」
「コンペの時はいつもより緊張する」
「ボギーパットよりバーディーパットの方が緊張する」

などなど、
基本的には同じショット難度であっても
精神状態によって難度が変化します。

精神状態を100%コントロールすることは不可能です。

朝一のティーショットを緊張しないようにするのは無理だし
他人に見られるコンペのスタートホールティーショットを
いつも通りの精神状態で行うのも不可能です。

しかし、考え方次第で
改善することは可能です。

ラウンド中のメンタルコントロール法は色々とありますが
今回は2つのテーマについてお話しします。

それは

「ふてくされて投げやりになること」
「取り返そうと無理をすること」

です。

ショットの調子が悪く
スコアも悪い。

何をやっても上手くいかない時があります。

そんな時は

「今日は消化試合だ」
「今日はもう練習しよう」
「今日はスコアをつけるのやめよう」

このように考えてしまうゴルファーがいます。

いかなる理由があろうとも
これはプラスになりません。

練習ラウンドにするのであれば
最初からそうすべきであり
スコアが悪い、調子が悪いからという理由でやるのは
その人のゴルフにとって何らプラスになりません。

なぜなら、
逃げ癖、投げ癖ができるからです。

調子が良い時は
誰でも上手くいきます。

何をやっても上手くいくような気がするし
楽しく、自信満々です。

そういう時の方が少なく稀ですが
好調な時はラウンドも投げやりにはなりません。

問題は、上手くいかない時です。
そして、ゴルフは上手く行かないと感じることのほうが
圧倒的に多いのです。
むしろ、上手く行かないことが普通。
うまく行くと嬉しい。
それがゴルフです。

なので、上手くいかないラウンドを
投げやりに消化してしまうということは
大抵のラウンドを投げやりにしてしまい、
投げ癖、逃げ癖を固めてしまいます。

「だからどんな時も頑張れ!」

とは言いません。

それができれば理想ですが
そんな人間はいないと思います。

不調な時は辛い。
それが人間的だと思います。

「辛い状況で無理に前向きに頑張る必要はない。
でも、せめて投げやりにならずやり切ってみる」

という態度が有効であると
多くのアマチュアゴルファーと接してきた私としては
考えています。

良いものを悪くする、壊すのは簡単です。

何ヶ月もかけて製作した芸術品でも
金槌でひと叩きすれば一瞬で壊せます。

築き上げるのは大変ですが
壊すのは簡単です。
ゴルフのスコアも同じです。

辛い時でも、前向きに頑張る必要はないけれども
せめて投げずにやり切ってみる。
最後までキチンとスコアをつけて
ホールアウトしてみる。

それを繰り返すことで
粘りのあるゴルフができるようになります。

心も体と同じで
鍛えなければ強くなりません。

不調時のラウンドを投げやりにしない習慣を身につけることで
心も大分鍛えられます。

投げやりにしていなくても
ズルズルとスコアを落としていく時もあります。
というか、そういう時のほうが圧倒的に多いでしょう。

それでも、キチンとラウンドをしてみる。
それだけで、大分メンタルが鍛えられていくものです。

すると、たまに
不調のラウンドでもズルズルとスコアを落とさずに
中盤、終盤から挽回できる時が、たまに出てくる。

その経験が自信になります。

「あの時、巻き返すことができた」

という体験があれば、
その後も投げやりになる可能性が
低くなります。

良い循環が生じます。

と言っても、何度も言いますが
ゴルフは厳しいものですから
不調時はズルズルとスコアを落としていくことの方が多いでしょう。
それでも尚、ゲームをやりきることを無意味と考えず
捨てずに、投げずにやり切ることです。
可能な限り、淡々とやってみることです。

もう一つのお話は

「取り返そうと無理をすること」

です。

スコアが悪化してくると
無理をして取り返そうとしてしまうこと、です。

いつもはドライバーを持たないホールでも
ドライバーを持ってしまったり、
無理なツーオン、無理な狙いを定めてしまう。

無理をする、ということは
リスクとリターンのバランスから言って
通常ではやらないリスクのほうが大きいであろうことを
やってしまう状態です。

確率的にミスのほうが増えますので
よりスコアを落とすこととなり、
さらにスコアを悪化させます。

スコアを取り返すためにできることは
無理をすることではありません。

無理をしないことです。

無理をせず、いつもの判断をすることしか
できることはありません。

つまり、先ほどお話しした
投げやりにならないラウンドを
粘り強くするしかありません。

そういう経験をたくさんして
強くなっていくことでしか
挽回できるゴルファーにはなれないのです。

上手くいく時は、とにかく上手くいくものです。

真価が問われるのは、
上手くいかない時です。

そして、ゴルフは上手くいかない時のほうが多い。

だから、不調の時でも投げず、捨てずに
普通にやり切ることを、癖にして欲しいと思います。
ただそれだけで、精神を鍛えることができます。

難しく考える必要はありません。

不調の時に、明るく前向きに考えるなんて不可能です。
でも、せめてスコアは最後までつけて
キチンと通常と変わらないリズムでやってみるだけです。

ぜひ、次にラウンドする機会では
このことを実行してみてください。